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家督相続はまだ有効? 家督相続の考え方と現代の相続の違いを解説

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2020年02月13日
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家督相続はまだ有効? 家督相続の考え方と現代の相続の違いを解説

結納や結婚式が豪華なことで有名な名古屋は、「家」の結びつきや「跡取り息子」を重んじる家系もあることでしょう。「家督相続」「家督を継ぐ」という言葉が当然のごとく残っているご家庭もあるかもしれません。

そもそも、法律上における「家督相続」は、旧民法(明治31年から昭和22年までの民法)で定められていた相続方法にすぎません。たとえば、家長が亡くなった場合、もしくは隠居する場合、遺された財産を長男が単独相続する相続方法が家督相続と呼ばれているものでした。

しかし、令和の時代にもなっても、家督相続のように「財産は長男だけに継がせる。他の兄弟姉妹は相続放棄すること。」というような遺言書を作成し、トラブルになるケースがあります。

では、現在の民法においても、家督相続は有効なのでしょうか。そして、かつての家督相続制度であるかのような遺言書が作成されていた場合、長男以外の兄弟が遺産をもらうためにはどうしたらよいのでしょうか。ベリーベスト法律事務所 名古屋オフィスの弁護士が解説します。

1、家督相続とは?

「家督相続」とは旧民法時代の相続方法です。旧民法では、被相続人である戸主(戸籍の筆頭者)から、長男(年長嫡出子の男性)にすべての財産を一括で相続する手法が取られていました(単独相続)。

つまり、他に兄弟姉妹がいたとしても、長男ひとりに相続させるということです。相続するのは財産だけではなく、地位も継承することになっていて、この家督相続は放棄できないとされていました。子どもの相続に順位のない現代から考えると、大変不公平な気がしますが、明治31年から昭和22年まで施行されていた旧民法の時代はこれが一般的だったのです。

また、現在の相続とは違い、戸主が生きていても相続が発生するパターンもありました。たとえば、戸主の隠居、国籍喪失、戸籍喪失などの場合も、家督相続が行うことができるという規定が存在しています。

旧民法時代では、家督相続だけでなく、遺産相続(共同均分相続)という方法もありましたが、これは戸主以外の家族が死亡したときのみに適用されていたものです。この遺産相続も、嫡出子と非嫡出子で差があるなどの現代の法定相続とは異なる点があります。

2、新民法の施行に伴い制定された「応急措置法」

いつまでも続くと思われていた家督相続も、第二次世界大戦敗戦を契機に変更されることになります。

敗戦後、昭和22年5月3日に施行された新しい日本国憲法では、法の下の平等が明確に定められました。長子のみに財産と地位を継承する家督相続は、これに反するものだったため、新民法では廃止されました。

昭和22年5月3日の新憲法施行に合わせて、「応急措置法(日本国憲法の施行に伴う民法の応急的措置に関する法律)」が制定されました。昭和22年5月3日から昭和22年12月31日までの間に相続が発生した場合は、この応急措置法が適用されます。

ただし、「家督相続」に関する規定は適用されません。また、他家から入った戸主(入り婿)の婚姻の取り消し、離婚、養子縁組の取り消し、離縁は相続開始原因にはなりません。相続の順位及び相続分については、新民法(昭和37年7月1日改正以前の規定)と同様になりましたが、その規定がないものについては旧民法が踏襲されました。

3、家督相続はいつまで続く?

新民法では、被相続人が遺言を残していない場合は、民法で定められた割合で、法定相続人が相続することになります。原則的な分割割合としては、配偶者が遺産の半分を受け取り、残りの半分を子どもの数で割った割合で相続するものです。

ところが、令和の時代になっても、いまだに家督相続が相続の場面に現れることがあるのです。

  1. (1)相続登記されていない土地がある場合

    相続をするには、被相続人が亡くなった日から一定の期間内に手続きを行わなければなりません。そのため、今ご自身の家系に残っている資産は一定の手続きを経ているはずと考えている方が多いでしょう。

    実は、相続登記に関しては期限がありません。そのため、代々相続登記されずに放置されている土地・不動産が存在するケースがあります。近年では、土地の登記状況が不明のため行政上の問題となることも多々あり、相続登記を義務付けることも検討されているようです。

    今から長年放置していた登記問題を処理しようとする場合、昭和22年5月3日よりも前に開始された相続については、旧民法が適用されることとなります。つまり、いきなり今の実質的な所有者に相続登記するという手続きはできず、当時の家督相続の方式に従わなくてはならないということなのです。

    すでに元の所有者が亡くなっているケースでも、どのように登記上の所有者が移っていくかを確かめながら、手続きを進めなければなりません。家督相続の場合は単独相続となるので、手続きとしては複数の相続人の同意を得る必要のある遺産相続(共同均分相続)となりません。

    面倒な遺産分割協議を開かずに済むとはいえ、家系をたどって確認していくことは骨が折れることです。前述の「応急措置法」の対象期間や相続税などにも留意する必要があります。弁護士など、相続問題についての知見が豊富な専門家に相談して、確実な相続手続きを進めることをおすすめします。

  2. (2)法的には無効にもかかわらず家督相続を望むケース

    昭和22年に新民法に移行して、家督相続が廃止されたとしても、中には、小さい頃から家督相続の教えを繰り返し聞かされてきた方もいらっしゃることでしょう。

    いくら法律が変わったからといっても、「法律は関係ない。うちは家訓で、財産は長男だけが受け継ぐと決まっている」という主張を曲げないケースもあるかもしれません。しかし、日本は法治国家なので、家庭だけ治外法権となることはないでしょう。

    現在の民法の内容に照らし合わせ、まずは身内だけで話し合ってみることもひとつの手です。しかし、それでも聞いてもらえないときは、次項を参考に対応することをおすすめします。

4、親がいつまでも家督相続にこだわり、長男だけに遺贈する遺言があったら?

いわゆる「家督相続」に法的根拠はありません。しかしながら、被相続人が「長男だけに全財産を遺贈する」という遺言を、作成すること自体は可能です。

では、法的効力のある遺言を作成されていた場合、他の兄弟姉妹は異議申し立てもできないのでしょうか。

  1. (1)家庭裁判所で「遺留分侵害額請求」を申し立てる

    相続においては、法定相続人が受け取れる財産の割合が定められています。これを法定相続分といい、民法第900条に定められています。さらには、法定相続人の生活費を確保するという観点で「遺留分」という権利が定められています。

    本来受け取る権利がある遺留分を侵害されたときに、家庭裁判所に調停申し立てをすることを「遺留分侵害額請求」といいます。令和元年7月1日の民法改正以前は「遺留分減殺請求」と呼ばれていた手続きです。

    「長男だけに相続させる」と遺言が残されていたとしても、遺留分侵害額請求を申し立てることで、遺留分を獲得できる可能性があります。調停で話し合いの決着がつかなければ、裁判によって、裁判官が判断を下すこととなるでしょう。

  2. (2)遺留分侵害額請求権の時効に注意

    ただし、遺留分侵害額請求権には時効があるので注意が必要です(新民法第1048条)。具体的には、「相続の開始及び遺留分を侵害する贈与又は遺贈があったことを知ったときから1年間行使しないとき」と、「相続開始のときから十年を経過したとき」です。つまり、相続が発生したことを知ったらすぐに遺留分侵害額請求などの対応を行わなければなりません。

    相続問題が発生したときは、すぐにでも弁護士に相談することをおすすめします。

5、まとめ

家督相続は、旧民法の遺物と思っている方も少なくないでしょう。しかしながら、現代においても家督相続が関係することはあるので注意が必要です。

また、令和元年7月の民法改正に伴い、相続に関する法律にも多数変更点があります。遺産相続で混乱があるようでしたら、ベリーベスト法律事務所 名古屋オフィスへご相談ください。相続について民法の最新状況を理解し、旧民法を含めた相続対策についての知見が豊富な弁護士が、あなたの疑問にお答えします。

ご注意ください

「遺留分減殺請求」は民法改正(2019年7月1日施行)により「遺留分侵害額請求」へ名称変更、および、制度内容も変更となりました。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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