絶対に離婚したくない!離婚を回避するためにすべき10個の方法
- 離婚
- 離婚
- 不倫
- 示談
突然夫や妻から離婚を切り出されたら、気が動転してしまうものです。
まったく離婚など考えていなかったケースでは、青天の霹靂です。小さい子どもがいるケースなどでは、絶対に離婚したくないと考えることが多いでしょう。
離婚を回避するためには、押さえておくべき知識があります。
今回は、夫婦間での話合いから離婚調停での対応方法、離婚回避をするための弁護士の探し方まで、離婚を避けるための10個の方法を、ベリーベスト法律事務所の弁護士が詳しく解説します。
1、離婚届不受理申出をする
相手が離婚を望んでいて、こちらとしては離婚したくない場合には「離婚届不受理申出」をしておくことが必要です。
離婚届不受理申出をしておくと、相手が離婚届を勝手に提出しても、市町村役場が離婚を受け付けなくなるからです。
協議離婚は、夫婦双方が離婚することに合意して、離婚届を作成し、市町村役場に提出することによって成立します。そこで、夫婦双方がそれぞれ署名押印することが必要です。
しかし、実際に誰が署名押印したのかということは、書面を見ただけでは明らかになりません。偽造された離婚届でも、提出されたら役所は受け付けてしまい、一応離婚が成立してしまうのです。
この場合、家庭裁判所で離婚無効調停などの手続きをとることにより、離婚を無効とすることも可能ですが、時間も労力もかかって大変です。
そこで、当初から相手に離婚届を提出させないことが重要となります。
役所に「離婚届不受理申出」をしておけば、役所は申出人の意思確認ができない限り、離婚届を受け付けることがなくなります。
このことで、「相手に勝手に離婚される」危険性を回避できます。
2、離婚を承諾しない
次に、相手が離婚の話合いを持ちかけてきたときの対処方法です。
相手が「離婚したい」と言っても、絶対に承諾をしないことです。冷静に対処することも必要です。
その場の流れで「じゃあ離婚する!」などと言ってしまうと、その後一気に離婚に向けて突き進んでしまうこともあります。
相手がどれだけ暴言を吐いても、離婚したくないのであれば、感情を抑えてなるべくその場を離れていると良いでしょう。
3、書面を書かない
相手が離婚を求めてくるとき、何らかの書面作成を求められることがあります。
たとえば「離婚したくないなら謝罪文を書け」とか「誓約書を書け」などと言ってくることがあります。
内容にもよりますが、不用意に書面を作成すると、それが後の裁判などで離婚につながる証拠となり、非常に大きな不利益を受けるおそれがあります。相手が書面作成を求めてきたときには、基本的に拒絶すべきです。
対処方法がわからない場合には、相手から提出を求められた書面をもって、弁護士に相談に行き、アドバイスを求めましょう。
4、離婚理由があるかどうか、検討する
次に、法律上の離婚原因があるかどうかが問題です。
日本には、協議離婚と調停離婚、裁判離婚の3種類の離婚方法があります。協議離婚と調停離婚は、話合いによって離婚する方法です。当事者双方が納得しなければ、離婚に至ることはありません。これに対し、裁判離婚の場合には、「法律上の離婚原因」がある限り、裁判所が離婚判決を書いてしまいます。
そこで、法律上の離婚原因がある場合、どれだけ離婚を拒絶し続けていても、裁判されると離婚されてしまうおそれがあります。
裁判上の離婚原因は、以下の5つです。
-
①不貞
②悪意の遺棄
③3年以上の生死不明
④回復しがたい精神病
⑤その他婚姻関係を継続し難い重大な事由
単なる性格の不一致や家事をしないこと、軽度の病気や浪費などでは離婚原因にはなりません。
法律上の離婚原因がない場合、とりあえず離婚届不受理申出さえしておけば、離婚される可能性はほとんどないので、安心できます。
5、相手がどうして離婚したいのかを知る
離婚を回避したいなら、相手がどうして離婚したいのか、その理由を知るべきです。理由によって、とるべき対処方法が全く異なってくるためです。
たとえば、性格の不一致によって離婚したいと思われているのであれば、自分が悪いところを直す努力をすることで、夫婦仲の関係改善をすることができます。
相手が不貞しているのであれば、不貞相手と別れさせる必要があります。
相手がうつ病になって離婚したいという気持ちになっているなら、治療が必要になってきます。
そこで、相手に対し、どうして離婚をしたいのか、本心を聞き出しましょう。相手が不倫している様子がある場合には、実際に不倫があるのかどうか、調査することも必要となります。
6、証拠を集める
離婚を回避するためにも、自分にとって有利な証拠を集めておくことは大切です。
離婚を拒絶し続けていると、最終的に相手が離婚訴訟を起こしてくることもあるからです。訴訟になると、自分に有利な証拠をもっている方が有利になります。
たとえば、相手が不倫をしているならば、不倫の証拠を集めましょう。
「有責配偶者からの離婚請求」は、原則として認められていないからです。
つまり、不倫をしている側からは、裁判をしても離婚を認めてもらうことができないのです。
そこで、相手の不倫の証拠をもっていたら、相手は裁判をしても離婚することができません。不倫の証拠をとることで、離婚を避けることができるのです。
また、家の財産資料について集めておくことも重要です。
離婚を考えている場合、相手は財産分与のために家の財産状況を調べたり、財産隠しをしたりすることがあるためです。
離婚をしないとしても、相手に先手を打って家の財産状況を把握しておくことにより、相手による不当な請求や主張に対抗することができます。
7、婚姻費用について知っておく
離婚を求める側が一家の大黒柱の場合、相手が生活費を支払わなくなることがよくあります。「離婚に応じないなら、一切支払いはしない」「お前には気持ちがないから、もうお金は渡さない」などと言われてしまいます。
こちらが専業主婦などの場合、生活費がないと干上がってしまいます。特に、子どもがいる場合などには大変困難な状況に陥ります。
しかし、夫婦はお互いに扶助義務を負っています。婚姻関係が継続している以上、お互いに相手を扶養する義務があり、生活費を支払わなければならないのです。
そこで、相手に対し「婚姻費用」を求めることができます。これは、法的な権利ですから、相手が支払をしない場合には、強制的に支払わせることが可能です。
婚姻費用を支払わせるためには、家庭裁判所で「婚姻費用分担調停」を行います。
婚姻費用分担調停では、まずは夫婦が自分たちで婚姻費用の金額を話し合って決めようとしますが、合意ができない場合には、裁判所が、夫婦それぞれの収入状況を見て、妥当な婚姻費用の金額を決定してくれます。
相手が支払をしない場合には、相手の給料などを差し押さえて取り立てることも可能です。
8、離婚調停での対処方法
こちらが離婚を拒絶していると、配偶者が離婚調停(夫婦関係調整調停)を起こしてくることがあります。
調停では、基本的に、こちらが離婚に応じない限り、調停不成立となるだけなので、離婚させられることはありません。
ただし、調停を有利に進めるためには、調停委員を味方につけることが重要です。
そのためには、本件における相手方の離婚請求が不当であることをわかってもらうことが必要です。これまでの経緯をわかりやすく調停委員に伝えましょう。
小さい子どもがいる場合などには、子どもがいるから別れたくないという意思を伝えます。相手が浮気している場合には、その証拠を調停委員に見せると、わかってもらいやすくなります。発言内容や発言方法にも注意しましょう。
マナーを守り、はっきりと自分の希望を言葉にすることが大切です。
また、弁護士に離婚調停の代理人を依頼していると、調停委員を味方につけやすいです。
9、夫婦円満調停を利用する
こちらが離婚に応じない場合、相手が別居を強行する場合があります。
このとき、相手に対して「戻ってきてほしい」と言っても戻ってこないことが多いですし、連絡がつかないケースもあります。
このように、別居状態になってしまった場合「夫婦円満調停(同居調停)」という調停を利用することで、相手と修復の話合いをすることができます。
夫婦円満調停とは、夫婦関係調整調停の1種で、夫婦関係を改善するために話合いをする手続きです。離婚調停のときと同様、調停委員が間に入って、夫婦関係をやり直すためのサポートをしてくれます。
たとえば、相手が家に戻ってくるには自分がどのような点を改善すべきかや、家に帰ってきた後、お互いにどのようなことを注意事項とするかなど、「家に戻るための条件」を決めていきます。
夫婦双方が了承したら、相手が家に戻ってきて、夫婦生活を再開することとなります。
10、離婚に詳しい弁護士の探し方
離婚したくない場合でも、弁護士の力を借りることは重要です。
離婚しないためには、法律上の離婚理由や離婚の手続きのことをよく知って、最適な対策を立てていくことが必要だからです。そのためには、離婚に関する詳しく正確な知識が必要です。
離婚問題に詳しい弁護士に相談をしたいなら、離婚に関するコラムが充実している事務所、実績が高い事務所、離婚に積極的に取り組んでいることを強調している事務所、離婚の専門チームがある事務所かどうかなど、注目してみると良いでしょう。
また、ホームページ上には弁護士紹介のページで、どういった弁護士が担当してくれるのも見てみると良いでしょう。
11、離婚したくないとお悩みの方へ
離婚問題でお悩みの場合には、ベリーベスト法律事務所までご相談ください。
初回相談は無料で承っています。
当事務所は、離婚問題に非常に積極的に取り組んでいます。これまで多くの離婚問題や男女問題に苦しむ方をサポートし、問題を解決に導いてきました。
離婚したくないという方に対しても、最適なアドバイスをすることが可能ですし、相手が強行に離婚訴訟をしてきたときにも、離婚理由がないことを的確に主張して、離婚請求を棄却させることが可能です。
もちろん、効果的な証拠の収集方法もアドバイスいたします。相手から訴訟を起こされた場合、答弁書も作成します。
難しい離婚・男女問題にも、離婚専門チームの弁護士が協力し、事務所全体でサポートする体制を整えております。
数々の離婚・男女問題を解決に導いてきた実績とノウハウで、事務所一丸となってサポートいたしますので、ご安心ください。
法律のプロの目線から、最善の解決策をご提案いたします。
- この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています