追突事故の被害に遭ったらどうすればいいの? 弁護士に相談すべき3つの理由

2021年12月13日
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追突事故の被害に遭ったらどうすればいいの? 弁護士に相談すべき3つの理由

令和2年の愛知県の交通事故死者数は154人と全国で2番目に多いと発表されました。

交通事故は、怪我の内容によっては将来に大きく影響を及ぼしかねません。追突事故のように、避けようのない交通事故に遭ってしまうこともあります。交通事故後は、さまざまな事項について、都度、相手方の保険会社と交渉しなければなりません。なかには、保険会社の担当者に対して、不信感が募っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ここでは、追突事故での保険会社との交渉内容や、弁護士へ相談するメリットについてベリーベスト法律事務所 名古屋オフィスの弁護士が解説していきます。

1、事故後は、相手方の保険会社とのやり取りが必須

追突事故の被害に遭った場合、基本的に被害者側に過失が認められることはありません。被害者に過失がない場合、被害者が加入している保険会社は賠償責任を負わないこととなります
この場合、被害者側の保険会社は、弁護士法上、示談代行を行うことができないこととなるため、被害者は、自分自身で相手方の保険会社と示談交渉を行うことになります。交渉に慣れていない方が、自分自身で保険会社と交渉を行っていくことは大変な作業となるでしょう。

そこで、以下で、交通事故に遭った後の一連の流れについて詳しく解説していきます。

● 警察に連絡し、相手方の保険会社を確認、病院へ行く
まず、事故に遭ってしまったら警察を呼びます。また、相手方の契約している保険会社を確認しましょう。

事故後は、怪我をしていたり、気が動転していたりして冷静な判断がつかないこともあると思います。しかし、冷静になって加害者の加入している保険会社を確認のうえ、連絡をすることが、後々の交渉にとっても大切になります。

また、怪我をしていないと思っていても、実際には体の内部組織等に損傷が生じているかもしれません。できるだけ早い段階で病院に行きましょう

● 物損の示談交渉を行う
交通事故の際に被害を受けた車両の修理費用や所持品の破損による損害を計算し、相手方の保険会社に請求を行います。物損についてはすぐに金額が把握できるため、怪我の治療が完全に終わる前に、物損のみ先行して示談が成立する場合もあります

● 保険会社に必要書類を提出する
交通事故で怪我をした場合は、病院で治療を行います。治療を行い、怪我が治癒した場合には、示談交渉を進めることとなります。

これに対し、治療を続けてもなお怪我の症状が残存し、これ以上治療を行っても良くも悪くもならない状態(症状固定)となった場合には、通常、後遺障害等級認定の申請をすることとなりますこの際、医師により作成される後遺障害診断書とその他の必要書類を相手方の保険会社に提出します

それら必要書類を元に、自賠責調査事務所で調査が行われ、後遺障害等級認定の結果が通知されます。その結果に基づいて損害を計算し、相手方の保険会社と示談交渉を進めることとなります。

● 示談交渉をすすめる
相手方の保険会社が、被害者側から請求した物損や慰謝料等について、そのままの金額を支払ってくれないこともあります。特に、慰謝料に関しては目に見えない精神的な苦痛に対する賠償金であるため、被害者側と加害者側で意見が対立してしまうケースが多いです。

被害者と加害者の双方が合意に至った場合には、示談成立です。成立後、加害者の加入する保険会社から慰謝料等の示談金が支払われます。

● 示談が成立しなければ裁判になることもある
相手方の保険会社と示談交渉をしても、合意に至らないこともあるでしょう。その場合は、裁判所に訴訟を提起し、問題の解決を図ることもあります。訴訟では、被害者と加害者の双方が、自身の主張とそれを立証する証拠を提出し、最終的には、裁判所が判決を言い渡します。

なお、裁判所の判決に至る前に双方が和解をし、裁判が判決前に終わることも数多くあります。

● 示談交渉にかかる期間
追突事故に遭って怪我をした場合、示談が成立するまでの期間は、個々の症状や治療経過によって異なります。おおむね、むち打ちであれば治療が終了してから2〜4か月程度かかるでしょうまた、脳の損傷などの重症ケースでは、症状固定から示談が成立するまでに1年以上かかってしまうこともあります

● 示談交渉にひとりで相対することのデメリット
前述の通り、交通事故における示談交渉は、事故直後から長期間にわたって行われます。

示談金の争点となりやすいのは、慰謝料の算定方法です。交通事故における慰謝料は、自賠責保険基準、任意保険基準、裁判所基準の3つの基準があります。

自賠責保険基準とは、自賠責保険で定められた慰謝料の基準です。国の告示により定められており、最低限の補償金額となります。
任意保険基準とは、保険会社が独自に定めている基準です。相手方保険会社と交渉する際には、相手方はこの基準を用いてくるでしょう。
最後に裁判所基準ですが、これは過去の裁判例の蓄積から算定されたもので、弁護士や裁判所が用いる基準です。

基本的には、自賠責保険基準が最も低額で、次に任意保険基準、裁判所基準という順番で高額になります。

基本的には裁判所基準での慰謝料が最も高額になるため、弁護士への依頼をし、この基準を用いながら相手方との交渉、裁判を行うことをおすすめします。

2、追突事故の被害者が弁護士に依頼すべき3つの理由

  1. (1)慰謝料の増額が期待できる

    前述の通り、追突事故に遭った被害者がひとりで相手方の保険会社と交渉するのは難しいでしょう。弁護士に依頼していない場合に、保険会社が裁判所基準での金額提示をすることはほとんどなく、特に慰謝料は任意保険基準で提示されます。示談交渉を弁護士に依頼することで、裁判所基準での請求が可能になるため、慰謝料が増額する可能性は高くなります。

  2. (2)相手方と交渉するストレスから解放される

    交通事故後に弁護士に依頼をすれば、相手方の保険会社とのやり取りや交渉を任せることができます。交通事故後に怪我をしてしまった場合はなおさら、被害者は心身ともにダメージが大きい状況でしょう。弁護士に依頼をすれば、保険会社との交渉をする必要がなくなるため、精神的な負担が軽減されます

  3. (3)後遺障害等級認定手続きのサポートを受けられる

    治療を継続していても、症状が残ってしまうと医師が判断した場合、後遺障害等級認定の申請手続きを行います。認定される後遺障害等級によって、賠償金額も大きく変わるため、どの等級に認定されるかはとても重要です。事故直後から弁護士に依頼をしておけば、適切な後遺障害等級認定を受けるための書類準備など、サポートを受けることができます。

3、弁護士費用はどれくらいかかる?

● 初回相談料・着手金が無料の事務所もある
前述の通り、弁護士に交通事故後の示談交渉や後遺障害等級認定の手続きを依頼すると多くのメリットがあります。しかし、弁護士費用が高額ではないかと心配な方もいらっしゃると思います。最近では、初回相談料や着手金が無料の事務所もあるので、そういった事務所で相談してみるとよいでしょう。

● 弁護士費用特約
弁護士費用特約を利用できる場合、大半のケースでは弁護士費用を弁護士費用特約内でまかなえるため、ご自身での費用負担を心配する必要がなくなります。交通事故の被害に遭った場合、ご自身やご家族の保険に弁護士費用特約が付いていないか確認しましょう

4、まとめ

追突事故に遭った場合、最終的には相手方の保険会社と示談交渉を行っていくことになります。相手方の保険会社との示談交渉は、事故の直後から始まり、その後、治療が終了し、最終的に決着するまでの長期間にわたって行われます。また、保険会社の担当者に対して、交渉に不慣れな被害者がひとりで対峙し、適正な条件で合意にまで至るは大変難しいことです。
追突事故に遭って、相手方の保険会社との交渉にお困りの方は、お気軽にベリーベスト法律事務所 名古屋オフィスの弁護士にご連絡ください。ベリーベスト法律事務所では、初回相談料が無料です。弁護士があなたに代わって保険会社との交渉を有利に進めて参ります。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています